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LGBTに関する法律問題(結婚に代わる制度)

  • 2012/01/29 16:33
  • Category: LGBT
ゲイ・レズビアンの生活上生じる法律問題について、書きます。
以前紹介したように、同性カップルは結婚できないので、法律的・社会的な保障を受けられない場面が多くあり、結婚に代替する法的制度として、様々な制度が利用されてきましたが、これについて、簡単に説明したいと思います。

1 養子縁組
 同性カップルのうち、年上の者が養親、年下の者が養子となって養子縁組をする方法です。互いに法定相続人になりますし、親子を前提とした多くのサービスを得られますが、一方、実際の関係(対等なパートナー)とは異なることが戸籍に記載されることに対する心理的な違和感、離縁の際の財産分与に関する規定がない等のデメリットがあります。

2 遺言
 同性カップルが、互いを相手方として、遺贈を行う旨の遺言を作成しておく方法です。カップル同士が法定相続人の関係にはない場合は税金が高額になること、遺留分を考慮して作成しないと相続トラブルになる可能性があることに注意が必要です。

3 任意後見契約
 将来的に判断能力がなくなった時に誰を後見人にするかを決めておく契約です。公正証書で作成することが義務付けられています。

4 同性パートナー契約
 結婚に代替する法律上の効果を、当事者間の契約で発生させるものです。財産管理の権限や、祭祀の主催者に関する事項、医療関係者から説明を受ける権限に加え、浮気をした場合の損害賠償に関する定め等を規定することもできます。もっとも、契約は当事者間しか拘束しません。
 例えば、パートナーが事故に遭い病院に運ばれた時、他方のパートナーがこの契約書を医師に見せて、「私はパートナーの容態について、説明を受ける権利がある」と主張しても、医師がこれに従わなければならないことはありません。

5 その他の方法
 同性間の結婚を認める海外の国で結婚する方法は、たとえその国で結婚しても、日本では結婚の法的効果は得られないので、その国で暮らしていく予定である場合以外は、お勧めしません。また、離婚をする際の手続が厳格な場合があるので、同性カップルの関係を解消した場合に問題が生じる場合があります。

以上のような方法がありますが、いずれも一般的に知られている方法ではないので、トラブルになる可能性があります。例えば同性パートナー契約でも、契約書を作って終わりということではなく、いざという時に契約書の作成に関与した専門家が、当事者の代わりに交渉したり、サポートしたりすることが必要だと思います。


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Author:fujimoto
弁護士の藤元達弥です。
東京都新宿区にある藤元法律事務所の代表弁護士をしています。
刑事事件、外国人に関する法律問題、交通事故、離婚、相続、債務整理、消費者問題、企業法務、不動産関係、債権回収など、多様な案件を取り扱っています。

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